Charlie Watts' Favorite R&B Drummer′s Albums

チャーリー・ワッツのフェイバリット・R&Bドラマーによるリーダー・アルバム、参加アルバム

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Al Jackson Jr.

"There are a lot of people who can play like Al Jackson, but they're not Al Jackson and never will be."

- Charlie Watts -

*)"Charlie Watts' Favorite Drummers"

 

 「アル・ジャクソンのようにプレイできる人はたくさんいるけど、アル・ジャクソンの音ではないし、彼のようには絶対になれないよ。」

~ チャーリー・ワッツ ~


Booker T. & the M.G.'s

(Al Jackson Jr. as Member of M.G.'s)

Green Onions

Recorded : 1962,06 - 08

Released : 1962,10

Booker T. & the M.G.'s _ Green Onions
  1. Green Onions
  2. Rinky Dink
  3. I Got a Woman
  4. Mo' Onions
  5. Twist and Shout
  6. Behave Yourself
  7. Stranger on the Shore
  8. Lonely Avenue
  9. One Who Really Loves You
  10. You Can't Sit Down
  11. A Woman, a Lover, a Friend
  12. Comin' Home Baby
  • Booker T. Jones : Hammond M3 organ
  • Al Jackson Jr. : drums
  • Steve Cropper : guitar
  • Lewis Steinberg : double bass, bass guitar

 ブッカー・T&ザ・MG'sはスタックス・レコード専属のスタジオ・バンドとして、オルガンのブッカー・T・ジョーンズを中心に、ギターのスティーヴ・クロッパー、ベースのルイス・スタインバーグ、ドラムのアル・ジャクソンにより結成された。1964年後半、ルイス・スタインバーグに代りドナルド・ダック・ダンが加入した。

 本作は、1962年にリリースされたブッカー・T&ザ・MG'sのデビュー・アルバム。アルバム・タイトルにもなっている冒頭1曲目の'Green Onions'は、ビルボード・R&Bチャートで1位、ポップ・チャートで3位の大ヒットを記録した。後に数多くのミュージシャンにもカバーされている。

 ブッカー・T&ザ・MG'sが結成された1960年代初頭は、アフリカ系アメリカ人公民権運動の真っ只中であり、スタックス・レコードがあったテネシー州メンフィスもその渦中にあった(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師は、1968年メンフィスで暗殺されている)。そんな土地柄と時代において、黒人2人(ブッカー・T・ジョーンズ、アル・ジャクソン)、白人2人(スティーヴ・クロッパー、ドナルド・ダック・ダン)で結成された混成バンドは非常に希だった。ところが、本作でも聴かれるように、R&Bを軸とする黒っぽさの中に少し感じる白さがブッカー・T&ザ・MG'sのなんとも言えない魅力となっている。


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Otis Redding

(Al Jackson Jr. as sideman)

The Dock of the Bay

Recorded : 1965,07,11 - 1967,12,08

Released : 1968,02,23

Otis Redding _ The Dock of the Bay
  1. (Sittin' On) The Dock of the Bay
  2. I Love You More Than Words Can Say
  3. Let Me Come on Home
  4. Open the Door
  5. Don't Mess with Cupid
  6. The Glory of Love
  7. I'm Coming Home
  8. Tramp
  9. The Huckle-Buck
  10. Nobody Knows You (When You're Down and Out)
  11. Ole Man Trouble
  • Otis Redding : vocals
  • Al Jackson Jr. : drums
  • Booker T. Jones : keyboards, piano
  • Isaac Hayes : keyboards, piano
  • Steve Cropper : guitar
  • Donald Dunn : bass guitar
  • Wayne Jackson : trumpet
  • Joe Arnold : tenor saxophone
  • Carla Thomas : vocals(8)

 オーティス・レディングは1960年代初頭に音楽活動を始め、1964年からスタックス傘下のヴォルトに所属することになった。前述の通りスタックス・レコード専属のスタジオ・バンドであったブッカー・T&ザ・MG'sがオーティスのバックを務めている。1967年、モントレー・ポップ・フェスティバルに出演。当初、白人のロック・ミュージシャンが多数出演するモントレー・ポップ・フェスティバルに出ることについて難色を示す者が多かった。しかし、黒人のソウル・ミュージシャンとして同フェスティバルに出演したオーティスは大観衆の心を虜にし、音楽に人種の壁はないことを示し大喝采を浴びた。1967年12月10日、オーティスの乗った双発機が濃霧で滑走路を見失い近くの湖に墜落。享年26歳、早すぎる死だった。

 本作は、オーティス没後の1968年2月に発表されたコンピレーション・アルバム。アルバム未収録だったシングル・ヒット曲やシングルB面曲を中心に収録されている。事故の3日前に録音された'The Dock of the Bay'は、1968年3月16日のビルボード・チャートで1位を獲得し、彼の代表曲となった。

 デビューから彼の死まで、全てのスタジオ・アルバムでオーティスを支え続けたブッカー・T&ザ・MG's。ギターのスティーヴ・クロッパーは、'The Dock of the Bay'をオーティスと共作し、プロデューサーも務めている。 


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Sam & Dave

(Al Jackson Jr. as sideman)

Soul Men

Recorded : 1967,08,10 / 10,04

Released : 1967,10,26

Sam & Dave _ Soul Men
  1. Soul Man
  2. May I Baby
  3. Broke Down Piece of Man
  4. Let It Be Me
  5. Hold It Baby
  6. I'm With You
  7. Don't Knock It
  8. Just Keep Holding On
  9. The Good Runs the Bad Away
  10. Rich Kind of Poverty
  11. I've Seen What Loneliness Can Do
  • Sam Moore : vocals
  • Dave Prater : vocals

Booker T. & the MG's and the Mar-Key Horns

  • Booker T. Jones : keyboards
  • Al Jackson Jr. : drums
  • Isaac Hayes : Hammond organ
  • Steve Cropper : guitar
  • Donald Dunn : bass guitar
  • Wayne Jackson : trombone, trumpet
  • Charles "Packy" Axton : tenor saxophone
  • Don Nix : baritone saxophone

 ブッカー・T&ザ・MG'sがスタジオ・バンドとして所属していたスタックス・レコード (Stax Records)は、米国テネシー州メンフィスに拠点を置いていたレコード・レーベルで、1957年に設立され、1975年末に倒産している。サザン・ソウル、メンフィス・ソウルといった音楽スタイルの形成に大きな役割を担った。

 1962年、スタックスはリズム・アンド・ブルースのためのレーベル、ヴォルト(Volt)を傘下に設立した。同レーベルでリリースした最初のアーティストが、スタックスで最大の成功を収めることとなったオーティス・レディング。もうひと組のヒット・メーカーは、アトランティック・レコードがスタックスに紹介したサム&デイヴだった。

 本作は、1967年にリリースされたサム&デイヴのサード・アルバム。ビルボードの「ブラック・アルバム」チャートで5位、「ポップ・アルバム」チャートでも62位にランクインした。シングル・リリースされた'Soul Man'は、R&Bチャートで1位、ポップ・チャートで2位を記録する大ヒットとなった。また、1968年にはサム&デイヴの'Soul Man'が、《Best R&B Performance by a Duo or Group with Vocals》部門でグラミー賞を受賞した。