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  • Composer : Hoagy Carmichael
  • Lyricist : Ned Washington
  • Genre : Popular Song
  • Original Recorded : 1940

  ’The Nearness of You’は、1938年にホギー・カーマイケルによって書かれたポピュラーソングで、作詞はネッド・ワシントン。この曲は1940年にグレン・ミラー・オーケストラがボーカルにレイ・エベルをむかえて録音された。

It’s not the pale moon that excites me

That thrills and delights me

Oh no, it’s just the nearness of you

 

It isn’t your sweet conversation

That brings this sensation

Oh no, it’s just the nearness of you

 

When you’re in my arms

And I feel you so close to me

All my wildest dreams came true

I need no soft lights to enchant me

 

If you will only grant me the right 

to hold you ever so tight

And to feel in the night the nearness of you

い月のせいじゃないの 私を昂らせるのは

それは私をぞくぞくとさせ、嬉しくもさせるの

あぁ、どうしたらいいの それはあなたのそばだからよ

 

あなたとの楽しい会話のせいじゃないの

こんな気持ちになるのは

あぁ、どうしたらいいの それはあなたのそばだからよ

 

あなたが私の腕の中にいて

あなたをもっと近くに感じることができたなら

私の果てしない夢は叶うことになるわ

うっとりするような優しい月明かりなんていらないの

 

あなたがただ私に許しを与えてくれさえすればいいの

あなたをずっと抱きしめていられる許しを

一晩中、あなたをそばで感じる許しを



Ella Fitzgerald and Louis Armstrong

Ella and Louis

Recorded : 1956,08,16

Released : 1956,10

Ella Fitzgerald and Louis Armstrong _ Ella and Louis

 

      10. The Nearness Of You

  • Ella Fitzgerald : Vocals
  • Louis Armstrong : Trumpet, Vocals
  • Buddy Rich : Drums
  • Ray Brown : Bass
  • Herb Ellis : Guitar
  • Oscar Peterson : Piano
  • Norman Granz : Producer

 このアルバムは、サッチモこと【ジャズの大様】ルイ・アームストロングと【ジャズのファースト・レディ】エラ・フィッツジェラルドの共演アルバム。その他にもドラムにバディ・リッチ、ピアノがオスカー・ピーターソン、ベースがレイ・ブラウン、ギターがハーブ・エリス、そしてプロデューサーはノーマン・グランツと実に豪華なメンバーが参加している。

 ’The Nearness of You’は甘く美しいラブ・ソングで、初めにエラがしっとりと歌い、続いてルイがサッチモ節でそれを受け、最後にエラが美しく締めくくる。エラのヴォーカル・パートのバックでは、ルイが優しくトランペットでサポートしている。トランペットのソロ・パートも、なんとも切ないメロディーを奏でている。


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The Rolling Stones

Live Licks

Recorded : 2002,11,04 / 2003,01,18 / 2003,07,11 / 2003,08,24

Released : 2004,11,01             

The Rolling Stones _ Live Licks

 

Disc 2

       6. The Nearness of You

  • Charlie Watts : drums
  • Keith Richards : guitars, lead vocals on ‘The Nearness of You’
  • Mick Jagger : lead vocals, harmonica
  • Ron Wood : guitars
  • Darryl Jones : bass guitar
  • Chuck Leavell : keyboards
  • Bernard Fowler : backing vocals, percussion
  • Lisa Fischer : backing vocals
  • Blondie Chaplin : backing vocals, percussion
  • Bobby Keys : saxophone
  • Andy Snitzer : saxophone, keyboards
  • Michael Davis : trombone
  • Kent Smith : trumpet

 2002年から2003年にかけて行われたローリング・ストーンズのリックス・ワールド・ツアーのライブ盤。ここでは、なんとキース・リチャーズが歌う‘The Nearness of You’を聴くことができる。

 キース・リチャーズの滋味深い(しゃがれた?)声と、甘いラヴ・ソングの‘The Nearness of You’はなんとも不釣り合いな感じもするが、キースはこのスタンダード・ナンバーを見事なまでに自分の歌に仕上げている。キースがヴォーカルをとるストーンズ・ナンバーとしては、ロック・ナンバーの定番‘Happy’、‘Little T&A’をはじめ、レゲエの‘Too Rude’、‘You Don’t Have to Mean It’、ブルーズの‘You Got Silver’などがあるが、1980年以降は‘Sleep Tonight’、‘Slipping Away’、‘The Worst’に代表されるバラード・ナンバーにこそ、キースのヴォーカルの神髄がある。決して《上手い》とは言えなくとも、キースのギターにも通ずる《へた上手》で《歌心》がある唯一無二の存在感。近年のストーンズのライブにおけるキースのヴォーカル・タイムは、単なるヒット・パレード・ショウだけでは終わらせない重要なマイル・ストーンとなっている。

 チャーリーが‘The Nearness of You’を録音したのは1996年。ストーンズのライブにおける《キースの新曲》として、この曲をキースに推したのはやはりチャーリーだろう。




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Norah Jones

Come Away with Me

Recorded : 2000,09 – 2001,12

Released : 2002,02,26

Norah Jones _ Come Away with Me

 

      14. The Nearness of You

  • Norah Jones – vocals, piano

 2002年にリリースされたノーラ・ジョーンズのデビュー・アルバム。ジャズのスタイルを取りながら、ソウル、カントリー、フォーク、ポップスなど、アメリカのポピュラー・ミュージックの要素を採り入れている。デビュー・アルバムとしては異例の2300万枚を売り上げ、グラミー賞では主要4部門を含めノミネート部門すべてで受賞し8冠を獲得。ビルボードのコンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャートでは143週連続1位を記録している。

 このアルバムのラストに収録された‘The Nearness of You’を、ノーラはピアノの弾き語りでしっとりと歌いあげている。少しハスキー掛かった彼女の声は、バンド形式よりもピアノ弾き語りでこそ、よりジャジーな雰囲気を漂わせている。