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Bob Dylan & Tom Petty and The Heartbreakers

 Bob Dylan & Tom Petty and The Heartbreakers

 最近、トム・ペティをよく聴いている。ジムで筋トレするときや、天気のいい日に車をオープンにしてドライブするときなんぞに聴くと誠に気持ちがよい。

 おそらくトム・ペティは、アメリカと日本で人気の差が最も大きいアーティストの最筆頭に挙げられる人であろう。本国のアメリカでは、ブルース・スプリングスティーンと並び称されるほどのアメリカン・ロックの象徴的な存在であるのに、日本で彼のことを知っているのは、年配の熱心なロック・ファンだけだろう。

 僕のトム・ペティとの出会いは、1986年にボブ・ディランとのジョイント・コンサートで来日したとき。これは僕が初めて観に行ったコンサートだった。もちろん当初はボブ・ディランが目的だったけど、コンサート前にトムのアルバムを何枚か聴いたら、すっかりハマってしまった。それ以来、僕の中では「どうしても観たいコンサート」の最右翼だったけど、2017年のトムの急逝により叶わない夢となってしまった。

 最近、トム・ペティのアルバムを聴き直していたら、ふと「あの時の来日公演をまた聴けないか???」との疑問が湧いてきた。当時、音質が劣悪なLPのブートレグを買ったけど、現在では・・・?  早速ググってみると、ありました”LIVE IN NAGOYA 1986 COMPLETE”。2枚組で2,600円(送料込み)と値段もお手頃。ブートレグながら、これがなかなかの出来栄え。ジャケット・カバーも当時の綺麗な写真で公式盤かと見まがうほど。なんと日本盤特有の「帯」までついている。音質もまずまず(公式盤には及ばないものの、十分聴けるクオリティー)。カセット・テープ入れ替え時の「音の繋ぎ」までちゃんと処理されていて、正にコンプリート盤にふさわしい。歓声の中の一部に、「自分の声も収められている」と思うと、なんとも感慨深い。