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Paul McCartney "Flaming Pie"

Paul McCartney _ "Flaming Pie"
Paul McCartney _ "Flaming Pie"

 7月31日に発売されたポール・マッカートニーのアーカイヴ・コレクション第13集『フレミング・パイ』。レコード・コレクターズ9月号を読みながらじっくりと聴いてみた。

 今回購入したのは、スペシャル・エディション輸入盤2CD仕様で2,805円。ほかにも全5種類の仕様があり、驚くべきはコレクターズ・エディション。国内盤は税込みで140,800円也・・・。

 本作は1997年のオリジナル盤発売時にも当然購入して聴いていたのだけど、印象としては薄い・・・全く曲を思い出せん・・・。いい曲(佳曲)が多くて、例えばビートルズでいえば'For No One'や’Blackbird’みたいな、全体的纏まっている良いアルバムだった・・・とだけの記憶が。

 今回、改めて聴き直してみて・・・印象全く変わらん。(法外な?)コレクターズ・エディションまでリリースしたポールの入魂作であるにもかかわらず、何故だ??

 その答えはレコード・コレクターズからも読み解ける。9月号の第1特集は《ポール・マッカートニー・ベスト・ソングス100》、そして第2特集が《フレミング・パイ》。逆では“売れん!”との判断だろう。そして、ベスト・ソング100を、1曲ずつiPodで聴きながら読んでよーく分かった。あのポールならではのゴリゴリ&メロディアスなベース・ラインが《フレミング・パイ》では全く聴こえない。アコースティック調に纏められているから致し方ないとも言えるが、ビートルズの'Michelle'はどうだ。ウィングス以降、特に1990年以降の作品はベース力(りょく)が弱まっていませんかポール師匠?。もう一度、ゴリゴリ・ベースのバンド・アルバムの新作を強く望みたい。お願いしますサー・マッカートニー。