· 

さすらいのレコードコレクター

 先日、映画『さすらいのレコード・コレクター』を観た。公開当初に見逃していた作品で、何故か一週間限定で再上映された。しかも20:00からの1日1回上映のみ。非常事態宣言解除直後のこの時期、映画鑑賞は如何なものか?・・・と悩みつつも、「DVD化の予定なし、日本最終上映」との宣伝文句に負けて映画館に足を運ぶ。しかし、マニアックな内容だけに、予想通り(?)館内はガラ空き。ほっと一安心・・・。

 映画の内容は、アメリカに暮らすレコード・コレクター、ジョー・バザードのレコード探しの日常を追った音楽ドキュメンタリー。しかも彼の蒐集対象は極めて初期のSP盤のみ。この映画の素晴らしいところは、ジョー・バザードが蒐集した作品をちゃんと聴いて楽しんでいるところだ。彼の家を訪れた人にも貴重なレコードを公開している。コレクターあるあるでは「蒐集する」ことが目的になってしまい、「蒐集品を楽しむ」ことが疎かになること・・・。

 映画本編も僅か52分で、余計な脚色は一切なしで潔い。観に行って良かった・・・。