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五島良子ほか

 今日は珍しく朝から新宿で仕事の打ち合わせがあった。帰りがけに昼食を立川駅周辺で食べて、ついでに"100円CD大放出"の広告を見つけたディスクユニオン立川店に寄ってみた。この"100円CD大放出"なるもの、確かに格安だが当たりがめっぽう少ない。しかも、床にドサッと段ボールが置かれ、それにジャンルもアルファベット順も関係なく、100円のCDがブチ込まれている。それを物色する様は、正に❝エサ箱漁り❞そのもの。長時間かがんでエサ箱を漁って立ち上がると、その度にクラっと立ち眩みする・・・。それでも次のエサ箱に喰いつく様は、悲しきレコード・コレクターの性としかいいようがない・・・。まったく、いい歳してトホホな話である。

 それでも今回はなかなかの収穫が。寄ってヨカッタ。立ち眩みに耐えてヨカッタ。

五島良子 _ Five Island Resort

 まずご紹介するのは、五島良子の"Five Island Resort"。

 五島良子の名前を知っている人はどれ程いるのだろうか?。何を隠そう彼女は僕の高校時代の同窓生。クラスが違ったので、友達でもないし、話したこともない。ただ、同じギター・クラブ(部活ではなく、授業の一環としてのクラブ)に所属していたので、たまたま隣の席に座っていた彼女から唐突にギターを渡され、「チューニングして!」とぶっきら棒に(良く言えば彼女らしくサッパリとした口調で)言われたことを今でも憶えている。

 僕の通っていた高校は、いわゆる進学校だったので、学年(10クラスあったから440人位?)の殆ど100%近くが大学へ進学した。その殆ど100%に含まれなかった僅か数人のうちの1人が彼女で、高校を卒業してすぐに東京へ行ってミュージシャンになった。当時フツーの名古屋の高校生だった僕からみれば、それは凄く勇気のある決断と実行力に感じた。

 僕は当時から音楽を熱心に聴いていたけど、洋楽やジャズばかりだったので、ネットなどというものがなかったその時代、その後の彼女の動向は知る由もなかった。CDデビューしたとの話を風の噂で聞いたくらい。

 それから約30年・・・。たまたま寄った中古CD屋の❝100円エサ箱❞から彼女を発見することになるとは・・・。クレジットを見るとリリースは1994年。彼女は25歳(当然僕も25歳)。音を聴いてみると、悪くない・・・。いや、今でも十分通用するような声とサウンド。思っていたよりもズッとイイ。

 今、50歳を目前にした彼女はどうしているのだろう?。高校時代の同級生はどんな人生を送っているのだろう?。ふと、自分の人生を振り返ってしまう一日であった。

Miles Davis _ Nefertiti

 お次は、Miles Davisの"Nefertiti"。

 マイルズの黄金クインテットによる名盤。あのジョニ・ミッチェルも最高の1枚に挙げる名盤。・・・なのに、今まで何故か持っていなかった1枚。それが100円で手に入るとは・・・。嬉しいやら、ちょっと複雑な思い・・・。

Jackie Mclean _ Demon's Dance

 お次は、Jackie Mcleanの"Demon's Dance"。

 エサ箱をカチャカチャと物色していたら、マイルズのビッチェズ・ブリューを彷彿させるジャケットを発見。クレジットはジャッキー・マクリーン。この段階では購入の決断に至らず・・・。よく見るとレーベルはブルー・ノート!。即決購入!!。

 ブルー・ノート・レーベルには、どんな作品でも安心して購入できるマジックがある。

Enigma _ Enigma 3: Le Roi Est Mort, Vive Le Roi!

 そして、Enigmaの"Enigma 3: Le Roi Est Mort, Vive Le Roi!"。

 エニグマといえば、グレゴリオ聖歌をサンプリングしたファースト・アルバムが、僕の音楽史の中でも強烈な印象を残している。このアルバムは、エニグマのサード・アルバム。どんな音を創り出しているのか?。ジャケットの雰囲気からも期待大!。

 最後は洋書で"R. Crumb's Heroes of Blues, Jazz & Country"。

 著者のお気に入りのブルーズ、ジャズ、カントリーのミュージシャンが、簡単な紹介文とチャーミングなイラストで綴られている。付属されているCDが無かったので、購入をどうしようかと悩んだが、一期一会と思い購入。

 絵を眺めていると、CDを聴かずとも音が聴こえてくるような魅力的な本。