Recorded : 1967,03
Released : 1967,07,10
2003年にリリースされた"Rolling Stones Artists Choice"で、チャーリー・ワッツはオーティス・レディングの'Can't Turn You Loose'を選曲している。
"We played this last night, actually. It's so great. That's one of the best brass licks ever written. And given that damn Al Jackson,Jr. in the rhythm section, Otis Redding can't keep still, can he? Fantastically slick. What did we think of his version of "Satisfaction"? It was great; I wish we'd done it like that. I always try to emulate them on stage. I'm sure Mick does. It might not have sold what it did or made us as famous if we'd done it like that, but, as a record when you hear it, you think, 'God, that's something else.' " *
- Charlie Watts -
*) liner notes "Rolling Stones Artists Choice"
「実際に昨日プレイしたんだけど、本当に凄かったよ。最高のブラス・フレーズの一つだね。ったくアル・ジャクソン・ジュニアのリズム・セクションなんかにいたら、オーティス・レディングはじっとしてられないよな?。素晴らしく滑らかだ。オーティスの演った「サティスファクション」をどう思う?。本当に凄いよね。私はいつも、彼らがステージで演ったように俺たちも出来たらいいと思っている。ミックは演ってると思うよ。だからって、売れたり有名になったりすることはないかもしれないけど、レコードとして聴いてもらった時に「おっー⁉、何か素晴らしいね」と思ってくれればいいよね。」
~ チャーリー・ワッツ ~
'Can't Turn You Loose'は、1965年にシングル'Just One More Day'のB面としてリリースされた。 アップテンポなこの曲はA面よりも話題となり、ビルボードR&Bチャートで11位を記録し、オーティスの代表曲の1つとなった。ローリング・ストーンズもライヴで度々取り上げており、"Sticky Fingers Live At The Fonda Theatre 2015"で同曲を聴くことができる。
本作は、1967年に行われたヨーロッパ・ツアーのライヴ盤で、Booker T. & the M.G.'sがバックを務めている。'Can't Turn You Loose'以外にもストーンズがカバーした’I've Been Loving You Too Long’と’My Girl’が収録されており、更にはストーンズの'Satisfaction'をオーティスがカバーしている。
なお、オーティスは本作のライヴから僅か9か月後の1967年12月10日、自家用飛行機で次の公演地向かう途中、濃霧で滑走路を見失い湖に墜落し事故死した。チャーリーと同じ1941年生まれのオーティス、26歳の早すぎる死だった。
(Various Artists)
"Rolling Stones Artists Choice"
3. I Can't Turn You Loose
The Rolling Stones
"Sticky Fingers Live At The Fonda Theatre 2015"
16. I Can't Turn You Loose
The Rolling Stones
"Got Live If You Want It!"
5. I've Been Loving You Too Long
The Rolling Stones
"Stray Cats"
11. I've Been Loving You Too Long
The Rolling Stones
"Flowers"
6. My Girl
The Rolling Stones
"Singles Collection : The London Years"
Disc-1 19. (I Can't Get No) Satisfaction
Recorded : 1965
Released : 1965,11,01
スモーキー・ロビンソン & ザ・ミラクルズの”Going To A Go-Go”は1965年にリリースされ、ビルボードのR&Bアルバムチャートで1位を獲得した。また、本アルバムからは、'Ooo Baby Baby'、'The Tracks of My Tears'、'Going to a Go-Go'、'My Girl Has Gone'がシングル・カットされ、いずれもトップ20にランクインした。
チャーリーは'Going to A Go-Go'をグルーブが効いたストレートな曲としてお気に入りにの曲として挙げている。
ローリング・ストーンズは1981年の北米ツアーで'Going to a Go-Go'をカバーしており、先行シングルとしてリリースされ英米でトップ30ヒットとなった。なお、ライヴ・アルバム”Still Life”、およびライヴ・フィルム"Let's Spend the Night Together"にも同曲は収録されている。
和訳(抜粋)
「私はこのオーティス・レディングの曲が好きだ。(恐らくはスモーキー・ロビンソンの間違い)
'Going to A Go-Go'を演奏するのはすばらしいことだ。ストレートな曲だし、グルーヴが効いている。バンドはこのグルーヴに入り込んでしまうんだ。'Going to A Go-Go'を演奏しているときは特にすばらしい。タムタムが鳴り続けるのが聞こえるだろう。」
The Rolling Stones
“Still Life”
6. Going To A Go-Go
The Rolling Stones
“Let's Spend the Night Together”
12. Going To A Go-Go
Recorded : 1988 – 1989
Released : 1989,02,13
チャーリー・ワッツは、《スティール・ホイールズ / アーバン・ジャングル・ツアー》後に行われたインタビュー(1990年12月初旬)で次のように答えている。
― 最近の若手プレイヤーで見どころがあると思うのはだれですか? ―
「シンガーではシンプリ―・レッドのミック・ハックネル。今いる白人のソウルシンガーの中では一番だと思う。」*
*) 『ロック・ジェット Vol.55』《みんな大好きチャーリー・ワッツ》
シンプリー・レッドは、イギリス・マンチェスター出身のバンド。ポップ・バンドながら、R&B、ソウル、ジャズなどのジャンルに強い影響を受けている。ミック・ハックネルは、リード・シンガーおよびソング・ライターとして、バンドの中心的な存在として活動している。「モータウン・サウンドに近い驚異的な声」、「本当に素晴らしいブルー・アイド・シンガーの1人」と評されている。
本作は、1989年にリリースされたシンプリー・レッドの3作目。バンド初のUKナンバー1アルバムとなった。また、'If You Don't Know Me By Now'「二人の絆」は彼らにとって2度目となるアメリカでのナンバーワン・ヒットになり、バンドの曲の中で最も成功した曲となっている。
なお、ミック・ハックネルは、2011年3月9日に行われたイアン・スチュワートへのトリビュート・コンサート《Boogie for Stu》にボーカル3曲で参加しており、チャーリーと共演している。
The ABC&D of Boogie Woogie
Boogie for Stu : A Tribute to Ian Stewart
10. Drowning In My Own Tears
18. Bring It On Home To Me
20. Can I Get A Witness
Recorded : 1988,10 - 1990,02
Released : 1990,06,04
チャーリーは、《スティール・ホイールズ / アーバン・ジャングル・ツアー》後に行われたインタビュー(1990年12月初旬)で次のように答えている。
― 最近の若手プレイヤーで見どころがあると思うのはだれですか? ―
「(前略)今いる白人のソウルシンガーの中では(中略)ポール・ヤングもいいね。」*
*) 『ロック・ジェット Vol.55』《みんな大好きチャーリー・ワッツ》
ポール・ヤングは、イギリスのブルー・アイド・ソウルのシンガー。1982年にデビューし、現在も活動を続けている。
"Other Voices"は、1990年に発表した彼の4作目のスタジオ・アルバム。全英のアルバム・チャートで最高4位、シングルチャートでは、先行シングル'Softly Whispering I Love You'が21位を獲得している。一方アメリカでは、Billboardで最高142位に終わった。ただし、シングル'Oh Girl'は、Billboard Hot 100で8位を記録している。