チャーリー・ワッツのソロ・デビュー・アルバム冒頭1曲目に取り上げられている'Stomping At The Savoy'(邦題:「サヴォイでストンプ」)。ビッグ・バンドでの軽快なスウィング・ジャズを聴かせてくれている。
この曲のクレジットは、ベニー・グッドマン、チック・ウェッブ、エドガー・サンプソンの連名になっているが、実際に作曲したのはウェッブ楽団のサクソフォーン奏者であったエドガー・サンプソン。曲名は、ニューヨークのハーレムにあった有名な夜の社交場サヴォイ・ボールルームにちなんで付けられた。
Recorded : 1934,05,18
Released : 2003,11,07
3. Stompin' at the Savoy
このアルバムには、ウェッブ楽団による'Stomping At The Savoy'のオリジナル録音が収められており、作曲者であるエドガー・サンプソンもアルト・サックス奏者として参加している。1934年のチャートで10位まで上昇した。
Recorded : 1938,01,16
Released : 1950
Disc 2
10. Stompin' at the Savoy
ジャズのスタンダード曲になっている“Stomping At The Savoy”は、実に多くのミュージシャンによってカバーされている。ベニー・グッドマンは1936年にこの曲を録音してビッグ・ヒットとなっている。
このアルバムは1938年のカーネギー・ホールでのコンサートが録音されており、'Stomping At The Savoy'はカルテットによる演奏となっている。ベニー・グッドマンのクラリネットとライオネル・ハンプトンのヴィブラフォンが、軽快なスウィング・ジャズを聴かせてくれる。
なお、チャーリー・ワッツはこのアルバムをフェイバリット・アルバムの1枚として挙げている。
'Lester Leaps In'は1939年にカウント・ベーシーによって録音されたジャズ・スタンダード。作曲はテナー・サックス奏者のレスター・ヤング。
Recorded : 1939,09,05
Released : 1987
4. Lester Leaps In
カウント・ベーシーズ・カンザス・シティ・セブンによる'Lester Leaps In'の1939年オリジナル録音。作曲者のレスター・ヤングも参加している。
4人のリズム隊に3管を加えたセプテット編成で軽やかに演奏されており、テーマに続いてレスター・ヤングのソロが入り、そこにカウント・ベーシーのピアノが絶妙に絡んでインタープレイが繰り広げられている。
Recorded : 1949,09,18
Released : 1988
13. Lester Leaps In
本アルバムはチャーリー・パーカーがヴァーヴ・レーベル(1946-1954)に残した作品の中から精選されたコンピレーション・アルバム。'Lester Leaps In'は1949年9月18日にニューヨークのカーネギー・ホールにおけるライブ録音が収録されている。テナー・サックスは、この曲の作曲者であるレスター・ヤング。
'Moonglow'は1933年にウィル・ハドソンとアーヴィング・ミルズによって書かれたポピュラーソング。
Recorded : 1969,10,20
Released : 1989
14. Moonglow
チャーリー・ワッツ・オーケストラの"Live at Fulham Town Hall"では、2人のヴァイブラフォン奏者(Jim Lawless,Bill Le Sage)とベース(Dave Green)による三重奏でしっとりと聴かせているが、このアルバムではカウント・ベーシーのピアノを中心にビッグ・バンド形式で華やかに演奏されている。
'Robbins Nest'は、イリノイ・ジャケー(ts)とサー・チャールズ・トンプソン(p)作曲によるジャズ・スタンダード。1947年にカウント・ベイシー・オーケストラが録音しヒット曲となった。
ちなみに、かつてはジャズ喫茶を経営し、ジャズ通として知られる村上春樹の作品『国境の南、太陽の西』には、《ロビンズ・ネスト》というジャズ・クラブが登場している。
「彼女は十一月初めの月曜日の夜に、僕の経営するジャズ・クラブ(『ロビンズ・ネスト』というのがその店名だ。僕の好きな古い曲の名前から取った)のカウンターで、ひとりで静かにダイキリを飲んでいた。」
村上春樹
『国境の南、太陽の西』
Recorded : 1966,03,15 - 17
Released : 1966
2. Illinois Jacquet Flies Again (Flying Home)
3. Robbin's Nest
本作は、1966年マサチューセッツ州にあるレニーズ・オン・ザ・ターンパイクで収録されたライヴ盤。イリノイ・ジャケ―(ts)とミルト・バックナー(org)は、1943年から44年にかけてライオネル・ハンプトン・オーケストラに在籍していた旧知の仲。アラン・ドーソン(dr)も1953年にハンプトン・バンドに在籍していたので、3人ともハンプトン卒業生となる。息の合った3人の演奏は、ベースレスのトリオとは思えない程の迫力となっている。
なお、2曲目の'Illinois Jacquet Flies Again'は、ライオネル・ハンプトン・オーケストラの十八番である'Flying Home'の焼き直しで、あのフレーズを聴くことができる。
'Scrapple From The Apple'は1947年にチャーリー・パーカーによって書かれたビ・バップの曲。
Recorded : 1947,11,04
Released : 1961
10. Scrapple from the Apple
本作はチャーリー・パーカーがダイヤル・レーベル(1945-1947)に残した作品から選曲されたコンピレーション・アルバム。
'Scrapple From The Apple'は1947年の録音が収録されている。チャーリー・パーカーの軽快なソロに続き、若干21歳のマイルズ・デイヴィスのソロを聴くことができる。
Composer : Lionel Hampton, Benny Goodman
Genre : Jazz, Jump Blues
Original Recorded : 1939,11,06
'Flying Home'はベニー・グッドマンとライオネル・ハンプトンによって書かれた、ジャズとジャンプ・ブルースで構成された曲。ハンプトンが初めて飛行機に乗る際、ナーバスな気分で待っていたときに口笛で吹いた曲がもとになっていると言われている。
Recorded : 1939,10,02
Released : 1989
1. Flying Home
ビバップの創始者のひとりチャーリー・クリスチャン(elg)を迎えたベニー・グッドマン・セクステットの作品集。1939年から1941年にかけてニューヨークで録音された作品が収録されている。
'Flying Home'には作曲者のライオネル・ハンプトン(vib)も参加している。冒頭のテーマに続きベニー・グッドマンのクラリネット、チャーリー・クリスチャンのギター、ライオネル・ハンプトンのヴィブラフォンとソロが展開される。最後はクラリネット、ギター、ヴィブラフォンという少し珍しい組み合わせにより仲良く3人でテーマを奏でる。トランペット、サックスに比べると柔らかい音の組み合わせで、スローでライトな心地良い音を聴かせてくれる。
Recorded : 1958,04,21
Released : 1994
20. Flying Home
イリノイ・ジャケ―(ts)が1951年から1958年にヴァ―ヴ・レコードに残した録音のベスト・アルバム。
1942年、19歳のイリノイ・ジャケ―は、ライオネル・ハンプトン・アンド・ヒズ・オーケストラと'Flying Home'を録音した。そして、この曲はライブのクライマックスとなり、ジャケ―は毎晩この曲を演奏しなければならないことにウンザリしていた。
その後ジャケ―は自身のグループを率いて、1958年に'Flying Home'を再録することとなった。