医師、ジャズ・ジャーナリストと二足の草鞋を履く小川隆夫氏が「愛すべきジャズメン50人の素顔」について綴った著書。ストーンズのアルバム"Tattoo You"に、ソニー・ロリンズが参加した興味深いエピソードが挙げられている。チャーリーは当時を振り返り次のように語っている。
「ソニーはやっぱり最高のテナー奏者だった。目の前で吹いている姿が観られて感激した。できれば一緒にセッションがしたくて、スタジオにはドラムスも用意しておいたんだ。ところがどうしても切り出せない。躊躇していたら、さっさと楽器を片付けて帰ってしまった。あれが最初で最後のチャンスだったと思うと残念でならない。」
なんとも、チャーリーらしい人柄が感じられるエピソードだ。本の袖には、その状況がイラストで紹介されている。(「本の袖の袖壁から様子を伺うチャーリー」・・・これまた控えめなチャーリーらしい絶妙な構成。)
なお、小川氏と言えばブルーノートのコンプリート・コレクターとして有名だが、ローリング・ストーンズ、ビートルズの欧・米・日本盤のコレクターとしても知られている(詳しくは、小川隆夫のJAZZ blog 『 Keep Swingin' 』)。
Release : 1987,04,01
「スイングジャーナル(Swing Journal)」は、スイングジャーナル社から出版されていたジャズ専門の月刊誌。1947年に創刊され、約63年間海外の作品などをいち早く紹介するなど戦後日本のジャズ文化をリードしてきたが2010年に休刊した。チャーリーも本誌の定期購読者だったことが、小川隆夫の『愛しのジャズメン』で語られている。
本号では、1986年12月にリリースされたチャーリーの初ジャズ・アルバム"Live at Fulham Town Hall"を受けて、《チャーリー・ワッツの挑戦》と題して当時の編集長であった中山康樹が記事を投稿している。(中山康樹はジャズ関係だけでなく、『ローリング・ストーンズ解体新書』をはじめストーンズに関する著書も多く手掛けている。)
《話題の新譜 4つの意見》では、ジャズ系、ロック系とそれぞれの立場のから"Live at Fulham Town Hall"を評している。
Release : 1984,09,01
Publisher : rockin'on .com
ロッキング・オンは、渋谷陽一氏が1972年に同人誌として創刊し、現在まで発行されている洋楽の老舗雑誌。独自の編集路線を貫き、コアな洋楽ファンからの信望も厚い。
本号では、めずらしくチャーリーの単独インタビューが掲載されている。内容も多岐に渡り興味深い。キース・ムーンやジョン・ボーナムについてのチャーリーの印象や、ストーンズの曲についての一言コメントも貴重だ。「歴史上のどの時代でもいいから、もう一度生まれるとしたらいつがいいですか?。」との質問には、「やっぱりジャズ全盛期といきたいね。スターといえばジャズ・ミュージシャンのことで、クラブがいつも満杯で入るのも大変だったような時代。凄かったろうな・・・・・。」とチャーリーならではのジャズ愛が語られている。
チャーリー・ワッツ・クインテットが1991年に来日した際のインタビューが掲載されている。「ロッキング・オン」の最新号を手渡されたチャーリーが、当時の流行りの音楽についてコメントしている点が興味深い。その他にも自身のジャズ活動や10代の頃のイギリスでのジャズ事情、ストーンズのジャズやブルーズ、R&Bに対する立ち位置など多岐にわたってインタビューに答えている。
Release : 2014,03,01
Publisher : rockin'on .com
2014年の来日公演に合わせて組まれた50ページにおよぶストーンズ大特集号。インタビューは時代が異なるものの、チャーリー、ミック、キース、ロニーの現役メンバーのみならず、ブライアン・ジョーンズ、ビル・ワイマン、ミック・テイラーまで掲載されている。
チャーリーへのインタビューは2013年のもので、アレクシス時代から最新のライヴまでおよんでおり、メンバーや自身のプライベートな一面まで答えている。
Release : 1991,11,01
Publisher : ミュージック・マガジン
コレクターにとっては必読の書とも言える『レコード・コレクターズ』。毎月、コアなレコード・コレクターをも唸らせる特集と内容となっている。
本号では、第2特集としてチャーリー・ワッツが取り上げられている。内容は1991年にチャーリー・ワッツ・クインテットとして来日した際の公演のレビューを中心に、チャーリーのジャズとロックの立ち位置について語られており興味深い。
Release : 2011,01,01
Publisher : ミュージック・マガジン
"Some Girls : Deluxe Edition"のリリースに合わせたローリング・ストーンズ特集。チャーリー・ワッツへのインタビューが特集の冒頭を飾っている。"Some Girls"がリリースされた1978年当時、イギリスではパンク~ニュー・ウェイブが台頭し、アメリカではディスコが猛威を振るっていた時代。インタビューでは、チャーリーが当時聴いていた音楽など多岐にわたり、非常に興味深い内容となっている。インタビューは2011年10月11日にロンドンで行われたが、日本からのインタビューということもあり、同年3月11日に発生した東日本大震災や日本の政治制度についても、以下のように語っている。
「(前略)ところで、日本の状況はどうだい? 震災、津波に原発事故と本当に心が痛むよ。東京まで離れれば、問題ないのかな」
ー 人々は各自、住んでいる地域の放射線量を調べたりしながら生活しているそうです。 ー
「チェルノブイリと違って自然災害だからねぇ・・・。ごめん、ごめん。話を戻そう」
ー (中略) -
「あ、一つだけ質問したいんだけど。なんで日本では他の西洋諸国のように、首相の任期を4年くらいに定めないんだい? 1年ごとに首相を替えるシステムは辞めた方がいいのではないかな? 日本だけの珍しい制度だよね?」
ー ・・・。 ー
なお、別項の「パンクとディスコ」では、Eストリート・バンドのドラマー、マックス・ワインバーグがチャーリーにインタビューした一節が引用されている。
Release : 2012,09,01
Publisher : ミュージック・マガジン
チャーリーが参加するブギウギ・バンドThe ABC&D of Boogie Woogieの、"Live in Paris"のリリースに合わせて行われた電話インタビューが掲載されている。ブギウギとの出会い、イアン・スチュワート(p)からの影響、ブルース・インコーポレイテッド時代の思い出等、ストーンズ加入前後のチャーリーの音楽遍歴が伺える興味深い記事となっている。
1995年3月の『ヴードゥー・ラウンジ』ツアーの来日公演に合わせて発行されたギター・マガジンの別冊号。ストーンズの各メンバーのインタビューを中心にまとめられている。ベーシストのダリル・ジョーンズは、アルバム"Voodoo Lounge"からサポート・メンバーとして参加しているが、ビル・ワイマンの後任を選ぶオーディションでは、チャーリーが最終決定者として選ばれた経緯が語られている。
チャーリー・ワッツへのインタビューは、ブルーズ、ロック、ギターを専門とする音楽ジャーナリストのジャス・オブレヒトが行っている。10ページに及ぶロング・インタビューで、チャーリーが好きなジャズのみならず、ブルーズ、ロック、ドラマーなど多岐にわたる著者の深い見識による第一級のインタビューとなっている。
ジャス・オブレヒトの著書には、彼の専門分野であるブルーズ・ギタリストをまとめた『ロバート・ジョンソンより前にブルース・ギターを物にした9人のギタリスト』がある。
写真はジル・フルマノフスキーによるもので、彼女は1992 年にチャーリー ワッツのポートレートで"The Jane Bown Observer Portrait Award"を受賞している。
ジャス・オブレヒト
『ロバート・ジョンソンより前にブルース・ギターを物にした9人のギタリスト』
Jill Furmanovsky
"Portrait of Charlie Watts"
山川健一氏は、作家、ロック評論家、ロック・ミュージシャン、大学教授など多岐にわたり活動した。1989年には、自ら編集を手がけたロック雑誌「ルーディーズ・クラブ」を創刊した。本書は山川氏によるローリング・ストーンズの記事・インタビュー等をまとめた集大成本。
チャーリーへのインタビューは、1991年にチャーリー・ワッツ・クインテットで来日した際に行われたもの。子供のころジャズに目覚めた話から自分の音楽感まで、思うところを自由な雰囲気で語っている。
Release : 1991,11,11
Text : Ichiro Sayama (佐山 一郎)
「BART」(バート)は、1991年5月に創刊され2000年まで隔週刊で発行されていた男性向けのビジュアル国際派ジャーナリズム雑誌。雑誌のコンセプトは《知的冒険誌》。
1991年9月、チャーリー・ワッツ・クインテットの来日公演時のインタビューが掲載されている。目次の《BART FASHION》の通り、チャーリーのファッションに的を絞ったインタビュー記事となっている。
Release : 1996,06
Publisher : MOJO [English]
'MOJO'は、1993年10月15日にイギリスで創刊された月刊音楽雑誌。(mojoとは、ブードゥー教の魔除けのお守りのことだが、スラングで麻薬の意味もある。)特集に関連したコンピレーションCDが毎号付録として付いている。
1996年6月にリリースされた、チャーリー・ワッツの5枚目のジャズ・アルバム"Long Ago and Far Away"に合わせて行われたインタビュー。最新作から過去のソロ・アルバム、1960年代初頭のアレクシス・コーナーとの出会いなど、チャーリーのジャズ・ライフを顧みることができる。