Bibliography on Charlie Watts

チャーリー・ワッツに関する参考文献


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Reference Book

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ローリング・ストーンズ解体新書

中山 康樹

Release:2013

中山 康樹 _ ローリング・ストーンズ解体新書

 

  • p.37  ローリング・ストーンズとブルース

 『マイルスを聴け!』でお馴染みの中山康樹氏の著。中山氏は「スイングジャーナル」の編集長だったこともあり、一般的にはジャズ評論家としての著書も多いが、ロックにも非常に造詣が深くストーンズ、ビートルズ、ボブ・ディラン、ビーチ・ボーイズ等の著書を発表している。この『ローリング・ストーンズ解体新書』でも、中山氏ならではの独特の口調(文体)でグイグイと読ませる。本書の「ローリング・ストーンズとブルーズ」の章でも、目からウロコの情報や視点が満載である。とにかく中山氏の文章を読んでいると、無性に【音】を聴きたくなる。音楽評論家として、【音】を聴かせられることが出来るのは天賦の才能としか言いようがない。中山氏のローリング・ストーンズ関係の著書は、全アルバムを紹介している『ローリング・ストーンズを聴け!』や、全曲全バージョンを紹介している『ローリング・ストーンズ全曲制覇』も白眉だ。

 2015年に62歳という若さで亡くなられたのが、なんとも悔やまれる。ストーンズの活動を最後まで見届けて、文章にぶつけてほしかった。合掌。


Reference Mook

ザ・ローリング・ストーンズ・CDガイド

レコード・コレクターズ増刊

Release:2006,05,01

ザ・ローリング・ストーンズ・CDガイド

 

  • p.35  1964 - 1970
  • p.61  1971 - 2005
  • p.87  編集アルバム
  • p.109  ソロ・アルバム
  • p.161  参加 / 関連アルバム
  • p.197  映像作品
  • p.223  共演者名鑑

 2006年の来日公演に合わせて発売された、ローリング・ストーンズのCDガイド・ブック。もともとは、2003年の来日公演の際に発売された本の増補・改訂版。流石はレコード・コレクターズの増刊だけあって、詳細なデータと丁寧な解説がコレクター心をくすぐる。ストーンズのアルバム、メンバーのソロ・アルバム。更には参加・関連アルバム、映像関係まで収録した力作。惜しむらくは、参加・関連アルバムについては、“できるだけ入手しやすいもの”となっているのでコンプリート版ではない。そして2006年の発刊なので、今となっては若干古さを感じる。

 是非とも増補・改定・完全版の新刊発売を望む。


Reference Magazine

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ジャズ批評

No.79

Release : 1993,11,10

ジャズ批評 No79

Drummers

  • pp.28-29  ジョー・ジョーンズ
  • pp.30-31  ケニー・クラーク
  • pp.34-35  アート・ブレイキー
  • pp.36-37  シェリー・マン
  • pp.38-39  チコ・ハミルトン
  • pp.39-40  フィリー・ジョー・ジョーンズ
  • pp.44-45  マックス・ローチ
  • pp.46-47  ロイ・ヘインズ
  • pp.48-49  エルヴィン・ジョーンズ
  • pp.52-53  アート・テイラー
  • pp.54-55  ポール・モティアン
  • pp.58-59  ダニー・リッチモンド
  • pp.60-61  ビリー・ヒギンズ
  • pp.84-85  ビリー・コブハム
  • pp.88-89  トニー・ウィリアムス
  • p.106  ジンジャー・ベイカー
  • p.111  ジェイク・ハナ
  • p.117  ジョー・モレロ
  • p.122  チャーリー・ワッツ

Bassists

  • p.226  ジャック・ブルース
  • p.264  ダリル・ジョーンズ

 1967年創刊の「ジャズ批評」。個性的かつ多彩な企画で、ジャズ専門誌として広く信望されている。1993年11月発売79号の特集は『ベース&ドラムス+パーカッション』。歴代の名ドラマーが各2ページにわたり詳細に解説されている。

 Chet Falzerano著の"Charlie Watts' Favorite Drummers"で紹介されているチャーリー・ワッツのお気に入りドラマー26人のうち、18人が本誌でも取り上げられている。また、チャーリー・ワッツも《こんなドラマーも見逃せない!》のコーナーで紹介されており、ジャズ・ドラマーとして認知されているところが誇らしい。

 ベーシストでは、The Charlie Watts Orchestraの"Live at Fulham Town Hall"にも参加しているジャック・ブルースと、ビル・ワイマン脱退後のローリング・ストーンズのリズム隊を支える続けているダリル・ジョーンズが紹介されている。


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ジャズ批評

No.111

Release : 2002,04,01

ジャズ批評

 

特集ジャズ・ドラムス

  • p.91 ライヴ・アット・フルハム・タウン・ホール / チャーリー・ワッツ

 前掲の「ジャズ批評」(No.79)では、ドラマーに視点をおいて特集が組まれていたが、本誌ではドラマーのリーダー作、コ・リーダー作の名盤が紹介されている。チャーリー・ワッツは、初ソロ・アルバム “Live at Fulham Town Hall”が取り上げられている。


レコード・コレクターズ

2012年6月号

Release : 2012,06,01

レコード・コレクターズ _ 2012年6月号

 

  • p.43  20世紀のベスト・ベーシスト/ドラマー100

 レココレの創刊30周年を記念して企画された《レココレ・ランキング》。2000年までにデビューしたドラマーの中から、ロック/ポップスの世界に大きな影響を与えた人を、レココレでお馴染みの30名の著者が選んでいる。

 1位はジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリン)、2位リンゴ・スター(ザ・ビートルズ)、3位キース・ムーン(ザ・フー)と順当に続き、チャーリー・ワッツは第8位。4位から7位までは、レココレならではの少し玄人好みのドラマーがランキングされているので、チャーリーの第8位は順当なところか。独特なハイハットのパターン、常に時代の先端的なリズムを探求し続けていることが高く評価されている。

 1位のジョン・ボーナムについてチャーリーは、今まで出会った中で最高のドラマーを訊ねられた際に「ジョン・ボーナムだ」と即答している。2位のリンゴ・スターについては、「ビートルズのファンになったことはない。リンゴ・スターのファンだ。でも音楽は違う。」と答えている。

 ちなみに、ビル・ワイマンはベーシスト部門の第15位、同誌5月号のギタリスト部門では、キース・リチャーズが第6位、ロニー・ウッドが第69位、ミック・テイラーが第71位となっている。


レコード・コレクターズ

2017年5月号

Release : 2017,05,01

レコード・コレクターズ _ 2017年5月号

 

  • p.144  Collectors' Topic  チャーリー・ワッツ デンマークのビッグ・バンドと共演したインパルス・レーベルからの新作

 

 2017年4月に発売されたチャーリー・ワッツの『ライブ・アット・ザ・ダニッシュ・ラジオ・コンサート・ホール、コペンハーゲン2010』について、単なる新作レビューに留まらず2ページに渡って制作の経緯、関係するミュージシャンのエピソードなどが盛り込まれている。

 目次の「Collectors' Topic」なる章立てが、なんともレココレらしい。

 ちなみに本号では、創刊35周年・通巻500号を記念して、《『レココレ』読者が絶対に聴くべき21世紀の名盤》が特集となっている。(通巻500号だけど、紹介されているアルバムは200タイトル。)ざっと目を通してみると、自分が持っているのは僅か23枚だが、いずれも納得の傑作ばかり。改めてレココレの審美眼に脱帽。ストーンズ関係では、2016年の『ブルー&ロンサム』と2015年のキースのソロ・アルバム『クロスアイド・ハート』が選出されている。ストーンズの完全なオリジナル・アルバムがないところが寂しい限りだが、制作中と言われて久しい新作に期待が高まる。

 また、巻頭の「写真家ゲレッド・マンコウィッツが語る英国ロックの伝説」では、1982年に行われたストーンズのツアー・リハーサルの撮影について、6ページに渡って本人にしか分からない辛辣な体験が語られている。


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レコード・コレクターズ

2018年12月号

Release : 2018,12,01

レコード・コレクターズ _ 2018年12月号

 

  • p.32  ブリティッシュ・ロックの肖像

 レココレでお馴染みの連載『ブリティッシュ・ロックの肖像』。有名アーティストのみならず、一般的には殆ど知られていないミュージシャンまで紹介しているところがレココレならでは。連載回数が306回となっているので、実に25年以上に渡って続けられていることになる。

 当月はセッション・トランぺッターのヘンリー・ラウザー(Henry Lowther)。Charlie Watts And The Tentetのアルバム"Watts At Scott's"に参加しており、2001年にはチャーリー・ワッツ・ビッグ・バンドの一員として来日もしている。

 インタビューでは、“ジャズおたく”のチャーリー・ワッツについて素敵なエピソードを語っている。

 「米国ツアーの飛行機で、プロモーターがバンド・メンバーに用意したのはエコノミー・クラスだったけど、チャーリーもファースト・クラスに座ろうとしないで僕らとエコノミーの座席に着いたんだ。同じジャズ仲間だからね。」

 「デイヴィッド・グリーン(チャーリーの幼馴染で同じ時期にジャズに目覚めた親友)は、ソニー・ロリンズやスタン・トレイシーと演奏してきた。僕はデイヴィッドみたいに上手くなかったからロックンロール・バンドに入ったんだ。」

 なんとも控え目で、人柄の良さが伺えるチャーリーのエピソードだ。

Henry Lowther
Henry Lowther
Henry Lowther
Henry Lowther


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レコード・コレクターズ

2021年2月号

Release : 2021,02,01

レコード・コレクターズ _ 2021年2月号

 

特集 この曲のドラムを聴け!

  • p.53 Charlie Watts
    • The Rolling Stones '(I Can't Get No) Satisfaction'
    • The Rolling Stones 'Get Off of My Cloud'

 毎月、流行に左右されない独特の視点で特集を組んでくれる『レコード・コレクターズ』(通称レココレ)。2021年の2月号の特集は、なんと【この曲のドラムを聴け!】。名盤、名曲、名演の特集は数あれど、ドラムに焦点をあてた曲の特集は見たことがない。流石はレココレ。

 チャーリー・ワッツ(ローリング・ストーンズから)は、'(I Can't Get No) Satisfaction'と 'Get Off of My Cloud'(邦題「一人ぼっちの世界」)が選ばれている。いずれも1965年にリリースされたシングル曲で、全英・全米チャートとも1位を獲得している。「サティスファクション」の大ヒットで、その人気と実力を絶対的なものにした時期の曲で、ベタと言えばベタ過ぎる選曲とも言える。しかしながら、改めてチャーリーのドラミングに注目してを聴きなおしてみると、「サティスファクション」の頭打ちスネアといい、冒頭ドラムから始まりグイグイと曲をドライヴさせていく「一人ぼっちの世界」は、チャーリーのドラミングがストーンズを一歩上のステージに挙げる重要な役割を果たしていたことが分かる。

The Rolling Stones

"Singles Collection : The London Years"

Disc 1

19. (I Can't Get No) Satisfaction
22. Get Off of My Cloud

The Rolling Stones

"Out Of Our Heads" [US]

7. (I Can't Get No) Satisfaction

The Rolling Stones

"December's Children (And Everybody's)"[US]

7. Get Off of My Cloud






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rockin'on

2020年9月号

Release : 2020,09,07

rockin'on 2020年9月号

 

  •   pp.38 - 101 総力特集 BEST ROCK DRUMMERS
    • p.46 CHARLIE WATTS
      • "BEGGARRS BANQUET" THE ROLLING STONES 1968
    • pp.96 - 101 DISCUSS THE WORLD OF DRUMMING IN ROCK & POP-MUSIC
      • 徹底討論! 日本のロック・シーンを牽引する精鋭ドラマー3人が、洋楽ロック・ドラムの本質を語り尽くす

 2020年9月号の「ロッキング・オン」は、《究極のロック・ドラマー》の総力特集。60年代から現在までの、45人の究極ドラマーが一枚のアルバムと共に紹介されている。表紙の写真は、この手の特集ではお約束といえるジョン・ボーナム。

 チャーリー・ワッツは、キース・ムーン、リンゴ・スター、ジンジャー・ベイカー、ジョン・ボーナムに続いて、5番目に紹介されている。(特にランク付けされているわけではないけど、納得の順序。)アルバムは『ベガーズ・バンケット』が選ばれているが、ドラミングのテクニック云々よりも、チャーリーのメンバー全員から信頼される人柄が語られている。